乗り物たちの活躍が描かれる視覚デザイン研究所ののりもの絵本シリーズ。『ダンダン こうじはじまります』はそのシリーズ第四弾になります。このシリーズの魅力は、乗り物の活躍だけではなく、彼らが活躍する世界にも焦点を当てていること。その魅力を探っていきましょう。
STORY
ブルドーザーやクレーン車、建設用の機械が大集合。わくわくする建設シーンの連続で、働くくるま大好きなお子さん向けのえほんの決定版。
視覚デザインののりものえほん
乗り物が活躍する世界が楽しめる箱庭感覚が魅力
視覚デザイン研究所から発売されている「のりものえほん」シリーズの一冊。同社の絵本の特徴は、絵本の中に箱庭のような世界が広がっていること。乗り物+町・世界がセットになっている本という感覚があります。
ページをめくっていくと本筋の物語が展開するだけではなく、大きなサイズのページの1つ1つに世界があり、それを実感できるのが魅力です。本の中に息づいている人達がいて、活躍する車たちが働いているということを感じさせてくれます。
この箱庭感は同社の絵本ならではの面白さでしょうね。だから読むたびに本筋とは違う発見もあり、読み手独自の楽しみ方で読んでもいい。物語の進行とは全く関係なく、町にいる猫を探してもいい。そんな楽しみ方を提示してくれる絵本シリーズなんです。
中でも「ダンダン こうじ はじまります」は、工事車両をテーマとした絵本ですが、ただの重機の紹介絵本ではありません。シリーズの特徴が感じられ、それぞれの重機がどんな役割を果たすのか、絵本の中でなにを作っているのかが伝わってきます。そしてただリアルなだけではなく、クライマックスには驚きの展開で重機たちを助けてくれる助っ人もやってきて……。
同社のシリーズにはバスや救急自動車、列車をテーマとした絵本が発売されていますが、前述したように世界と乗り物が一体化した箱庭感が楽しいです。もし一冊でも気に入ったなら、シリーズ全部楽しめるはずです。
詳細情報
作:視覚デザイン研究所
絵:くにすえ たくし
価格:1320円
ISBN978-4-88108-228-7
240mm×240mm B5変型 24Pページ
ダンダンこうじはじまります (視覚デザインのえほん) [ 視覚デザイン研究所 ]
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