消防車を題材にした絵本はたくさんありますが、弱虫の消防車を主人公にしたのは、この絵本だけではないでしょうか。小さくて弱虫な消防車、ううくん。いつも出動が怖くて、火事が起こらないことを祈っている……。そんな彼の意外な活躍がポイントになります。
STORY
ううくんは小さなしょうぼうしゃ。いつも消防署のすみっこで「きょうもかじがおこりませんように」とおいのりしています。ある日、消防署に出動のサイレンがなりひびき、ううくんも出動しますが……。火事がこわくて寄り道をしたり、道にまよったり、こわがりやのううくんは、勇気をふりしぼって火事を消すことができるのでしょうか……?
ポプラ社 こわがりやの しょうぼうしゃ ううくん
怖がりで小さくても、きっと活躍できる!
消防車といえば、勇気があり、どんな火事も恐れないという印象がありますね。でもこの絵本の主人公の消防車、ううくんはとにかく怖がりで弱虫です。他の消防車たちが活躍を見せたいと思っていることに対して、ううくんは「火事が起こりませんように」と祈っています(これはこれでいいことですが)。
ううくんは小さい消防車なので、大きな消防車たちと比べて、なかなか活躍の機会がないことも、引っ込み思案で怖がりな原因かもしれません。
ですが、そんなううくんにも、ついに活躍の機会がやってきます。小さいううくんだから活躍できる場所とは……? そのクライマックスがこの絵本最大のみどころになります。
お子さんの中には怖がりで引っ込み思案、何をやるにも言い訳ばかり、という性格の子もいらっしゃると思いますが、ううくんはそんな子にこそおススメな絵本といえます。「ううくん、がんばれ!」「大丈夫できるよ!」と、ううくんの活躍を一緒に応援しているうちに、「やればできるんだ」「自分でも活躍できる場所があるんだ」と感じてくれるはずです。
ぜひ怖がりで引っ込み思案なううくんを一緒に応援してあげてください。
詳細情報
作: 戸田 和代
絵: にしかわ おさむ
出版社: ポプラ社
発行日: 2013年04月
価格:1430円
ISBN: 9784591134054
2歳~5歳
23cm x 22.5cm/32ページ
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